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泉美木蘭
2016.12.7 08:38

国民世論は真っ二つになんか割れていません

天皇陛下をおいさめ申すべきだなどと言っている今谷明氏、

「一番いいのは何もしないことだと思っている。法令も改正しないし、
摂政も置かない。このままでいく。そして、天皇陛下の公務は減らす。
それで切り抜けられれば、それが一番だ」
「国論が一致し、与野党が一致すれば、譲位といえども私は認める。
しかし、今のように国論が割れている以上、天皇陛下のご切望といえ
ども、内閣は軽々に実行すべきではない」

と。つまり、

天皇陛下のおっしゃることなど「うるさい!」と言って無視しよう、
一番いいのは何もしないことなんだ、陛下が今後なにをおっしゃっても
無視して法令も一切改正しない、議論もしないでおくのがいい、
こんなことを言いだす陛下なら、公務を減らして、皇居のなかに黙って
閉じ籠っていただいておこう。


ということだ。
よくこんなことを堂々と言えるなあ、その無神経さ、何も考えていなさが
凄いし、産経新聞もよくこんなキャラばっかりコレクションするよなあと思う。
なんなの、産経新聞って、
誰が一番堂々とした叛逆ぶりを見せつけるかを
競い合ってるの?
「誰が一番ワルなのか」ってこと? いきがってるの?
いろんな無知識者のヒアリングを経て、
「もっと叛逆が欲しい!」「もっともっと凄いこと言って!」
と求めるうちに、どんどん麻痺してヘイトスピーチが激しくなってるのでは。
天皇陛下への嫌がらせを目的とした誹謗中傷ビラを全国に撒くような行為
にしか思えない。

時浦さんがブログで紹介されているけど、ライジングのコメント欄に寄せ
られた「ヒアリングメンバーに対する官邸からのヒアリング」の実態にも
呆れた。
今谷明も「国民世論が真っ二つに割れている」などと言っているが、現実
には割れてなどいない。
安倍首相周辺も「賛否両論分かれる難しい問題だと示したい」というような
ことを言って
いたが、「示したい」と言われても、現実の国民は、天皇陛下の
ご意思をかなえて差し上げたいと思っている人のほうが圧倒的に多いのだ。

国民世論が割れていないから、官邸も産経新聞も、割れているように演じ
ようと必死。有識者会議なんかただのパフォーマンスだ。
むしろ、「難しい問題だと言ってなんとか逃れようとする政治の怠慢」のほう
はっきりと示されているのが現実じゃないか。
般若心経唱えて、時間が余ったカジノだワーイとかバカづら見せて浮かれて
る暇があったら、天皇陛下のご意思を実現するために真剣になってください!

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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